インコースに成ると風景が一変する。
出だし10番、右も左も崖と海、
アウトのなだらかな平穏なコースとは大違いだ。
恍惚と不安の中、崖に落ちないで、、、と神頼みのティーショット
3人ともティ-ショットを何とか浅いラフに運びホッとする。
心理学的に言うと初頭意志緊張から解放された時が一番危険だ。
「意志的な努力の結果で当初は成果が見られるが、その後、意識が急に
低下する。
これは激しい意志緊張の後にくる弛緩とかなり無理な頑張り に伴う疲労の現れである。」
イクの第二打、
最も行っては駄目なグリーン横のバンカーを超えて、ボールは険しい崖下に
一直線!
完全に意識の低下、気の緩みの結果であろう。
ボールはバンカーを超えて、崖下に落ちてしまった、、、と思って諦めた時に
ハチが崖下2メートルに何とか引っ掛かっているイクのボールを発見。
しかし、ボールを打ってイクが遥か崖下に転落!となっては、又もや救急病院。
打つのを止める様に言おうとする間もなく、イクは崖に体を斜めにしながら
トラブルショットを放つ。
トラブルには、強いのか?見事にグリーンエッジにオン!
崖から這い上って来る姿に全員拍手と笑い!!
デニは、手堅く第二打をグリーン前に運びパー。
無事に難関コースを攻略し大満足である。
11番ショート、オナーでの崖下のグリーンへ向かうティーショット、
雄大な海原、、打ち寄せる波も穏やかだ。
が、前のホールをパーで制した気の緩みか、この優しそうなコースで
左に引っ掛けロストボールに
出だし10番を制し安心、「初頭意志緊張から解放された時が一番危険だ。」
の言葉通りだった。
ガックリのダブルパーでホールを上がり、次のホールに向かう矢先、
ロストと思っていたボールが、直ぐ隣の12番ホールの道端に。
セーフだったか、、、と思うも時遅し、失態をあざ笑うかのようにボールが転がっている。
虚しくボールを拾い上げる。
ここでは、アホーと無く様なカラスはいない。
サンドパイパー(いそしぎ)が一匹、何事も無かった様に海を背景にジ~ッと
佇んでいる。
些細な出来事、嫌な事も全てを忘れさせてくれる静寂・癒しの世界だ。
悪戦苦闘の中、何とかインコースを乗り切っての最終18番、ショートホール。
ティーグラウンドには様々な多くの海鳥が集まっている。
初めての多くの海鳥に囲まれてのティーショット
最後のショットに満身の力を込めたイクのボールは、海の水面に向かって
まっしぐら。
ワンバウンドして水没か!と思ったら又、バウンド。
水没か!と思うや又もバウンド、
六回余りバウンドしてグリーン前に無事着地。
長年ゴルフをやっているが、こんな水切りショットは見た事がない???。
周りを取り囲んでいた多くの水鳥も我々と共に一斉に、ギャー、ギャーと笑って大騒ぎ。
サンド・パイパーよ、有難う、、
心ゆくまで楽しませて貰った、、、
サンド・パイパーの夢の様な光景を目に焼き付け、別れを告げる
ホテルに戻り、レストランガイドで4つ星が付いているシーフード・レストランに
タクシーで向かう。
値段は少し安めだが、こう言う方が地元のシーフードに出会える穴場だ、
と期待、
何しろ4つ星だ。
しかしそこには、見るからに新鮮そうでない、色の変色したマグロやヒラメの
大きな切り身がドロ~ンと並んでいる。
レストランもファーストフード風のメキシカンスタイルだ。
シーフード店だが、生の魚介類を敬遠して、タコスやサラダ類を頼む。
客の殆どが高齢の男女のグループだ。
ファーストフード店では余り日本では見慣れない風景。
気温も温暖で過ごしやすいから年金生活者が多いのかも知れない。
4つ星レストランの評価は、誰がしたのか?
やはり利用の多い彼らであろう、、、
日本では、高齢者は余り外食をしないが、こちらでは社交場なのであろう。
翌朝、全米最古のミッション教会を見学、
過去、地震で2回も教会が崩壊をしたと言うから、ここでも200年毎に巨大地震が起こるらしい。
風光明媚は、地震による地形変動でもたらされているのか?
全米一美しきミッション教会 汚れた心が洗われる。
サンタバーバラ産ワインを買おうとワインショップに行く。
金髪美女のショップマスターが応対に
ワイン談義に花が咲き、ワインを購入、
今夜、そのワインでパーティをすると言うと
「私も一緒に参加したい!」と笑顔の返答
残念ながらサンタモニカに戻らなければならないので、泣く泣くのお別れ
I love Santa Barbara!
I shall return!!
明日は、カジノ王トランプがコース・施設に世界一巨額な金をつぎ込んだ
トランプ・ナショナル・ゴルフクラブでのプレーだ。
期待に胸膨らむ
つづく